デザインの神様を自在に降臨させるために – 悩める人のためのアイデア発想法

デザインの神様とは
デザイナーの間ではしばしば、 デザインの神様 などと呼ばれていたりする。
良いデザインが思い浮かばずにあれこれ考えていて、ふとしたときに神掛かったようなデザインを思いつくアレだ。
デザイナーを経験されたことのある方なら、一度は経験したことがあるのではないだろうか?
とはいえ先述の通り、何もデザインだけに当てはまることではない。
大学の論文や企画書、はたまた日常における些細なことにも、この神様は存在する。
この年末年始の間に読んだ思考の整理学に、まさにこの神様を降臨させる、つまり 自在にアイデアやひらめきを生み出す術
のヒントを
汲み取ることが出来たので、言語化しておこうと思う。
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三上の説
中国の欧陽修は三上の説を残した。 三上とは、馬上、枕上、厠上のことである。 これは良い考えの生まれやすい場所や状況のことを指しており、常識的に見てやや意外と思われるところにあるとしている。 先にも神様はふとしたとき、全く関係ないときに降りてくると述べたがまさにその通りだと思った。 今で言うならば、下記に相当するであろう。- 馬上は、電車や車などの中
- 枕上は、ベッドの中
- 厠上は、トイレや風呂の中
場所や状況が変わるということ
人間はコンテクストで自己規定をしている。 周囲との関係で自分の役割をはっきりさせるのだ。 あるグループに属していると、そのグループの一員として動くようになり、気づかぬうちに自分の行動を縛っていることがある。 例えば、A会社でいまいち仕事がパッとしなかった人間が転職をして、B会社で働きはじめた途端、人が変わったように成長することがある。 また、転地療法といって気候風土が異なる場所へ移ると、病気の症状が軽減するという例もある。 思考の源についても、このコンテクストの適正、不適正がある。 一度状況が切り替わるということは、それを考えている時間から外れるということになり、それによってコンテクストが変化し、新しい側面が見えるように期待することに他ならない。神様を降臨させるための下準備

まず徹底的に考える、悩む
これをやらずして何が浮かぶというのか。非常に重要なプロセスである。 解決できない課題にしても、少なからず誰しもが考えるものだ。 考え抜き、調べぬき、ある程度は自分が直面している物事にたいする知見を深めておく必要がある。 デザインでいうのであれば、デザイン集を見漁り、何かヒントはないかと探しまくる。 バナーのデザインならば同業他社のバナー、飲料水の広告ならば類似品の広告デザインを片っ端から見るのである。 見ていくと必ず、感心するところ、違和感を抱くところなどが出てくる。これらを書き抜き、整理しておく。 特定のデザイナーの広告に共通して心を打たれる様なものがあるのであれば、それは重要である。 これが、いわば 神様を降臨させるための素材、すなはち供物 である。素材収集のプロセスを咀嚼する
やや回りくどい例えで、混乱したかもしれない。 数学では中学生でも知っている簡単な方法である。 課題がある。これをXとする。その時のテーマがCである。- C : X
- A : B
- A : B = C : X
- AX = BC
- X = BC/A
- 清涼飲料水 : X
- カルピス : 永野芽郁
-
カルピス : 能年冷奈
-
カルピス : バカリズム
この場合、どの広告モデルでも参考になるのであれば、そこに共通項があることがわかる。 そうした時は、清涼飲料水ではなく、別の共通項(テーマ)を探してみるのである。 徐々に不定形であったものが形作られ、じきに自身が良いと考える参考作品には、言語化できうるエッセンスがあることに気づくことができる。
もう一工夫を加えられるようにする

何かしら着想を得たら…

それでも色あせないアイデアならば…
